コーヒーの豆知識
たまにはコーヒーの豆知識 コーヒーの木と実の話
コーヒーの花を見たことはありますか?
カタカナで、コーヒーノキと書くと
それがコーヒーの木の正式な日本語名称。
アカネ科に属する常緑樹です。
野生では、10メートルもの大きな木になるものがありますが
産地では収獲がやりやすいよう2メートル以内で栽培します。
コーヒー豆は木の実ですから、実になる前は花が咲きます。
コーヒー豆からはちょっと想像できないような
とても愛らしい白い小さな花です。
5つの花弁があり、ジャスミンのようなとてもいい香りがします。
「花の命は短くて」と言いますが、
コーヒーの花はまさしくその通り。
ブラジルでは花は一斉に開花し、
その時の農園は雪景色のように真っ白で
幻想的な光景が広がりますが、
その美しさを楽しめるのは本当にわずかな期間だけです。
花はたった2日で、まるで雪が解けるように散ってしまうからです。
そして果実はコーヒーチェリーと呼ばれ
通常赤から紫色をしています。
そしてこのコーヒーチェリーの果肉を除いた
白ないし薄緑色の種子がコーヒーの生豆になります。
表面の固い外果皮と果肉(パルプ)を除くと、
さらに内果皮に包まれた種子(コーヒーの生豆)があります。
生豆には薄い皮膜(シルバースキン)に包まれた
ペアの平豆(フラット・ビーン)が入っています。
一粒の中に通常2つの生豆が入っているという事です。
中には丸豆が1個の場合もあり、
これはピーベリーと呼ばれています。
ちなみに果肉の味はほのかに甘いようですが
なんせ実が小さいので
味わう感じではないそうです。
生豆に精製する方法は「水洗式(ウォッシュド)」と
「非水洗式(アンウォッシュド)」に2分されます。
2つを取り入れた「半水洗式(セミウォッシュド)」
を採用する地域もあります
[水洗式] 果皮と果肉を機械で除去した後
水につけて発酵させる事によって
ほぼ完全に果肉を除去する方式です。
水洗式では豆がより均質化され
また香りと良質の酸味が楽しめます。
ブラジル、エチオピア、イエメン以外の地域では
この方法が主流です。
[非水洗式] 天日干しにして果皮と果肉を乾燥させた後、
機械的に除去する方式です。
非水洗式では虫食いや
不純物の混入などもありますが、
熟したコクと香りが楽しめます。
ブラジル、エチオピア、イエメンなどでは
この方法が主流です。
コーヒーの品質を守るため、生産国ではそれぞれ
種類・大小・産地・収穫年などで豆を分類し、
グレード分けを行って品質管理に努め、
各国ごとに輸出用のコーヒー規格を設けています。